進化する暖簾の染め方:反応インクジェット

のれんの活用法のれんを作成して一押しの商品を訴求したいときや、店舗のイメージを
街角を行きかう人々に伝達したいときには、デザイン性が大切なのは言うまでもありません。

デザイン性
生地に何を使用するのか、どのような字体のデザインを採用するのかなどを
検討することになりますが、この時にあわせて考えて欲しいのが、染めプリントを
具体的にどの方法で印刷するのか、と言う点にあるのです。


例えばのれんに自社の商品を印刷してより直裁に通行人に訴求したいと
希望するなら、広告対象のアイテムの写真を印刷する方法も想定されます。


しかし写真を印刷するには膨大な情報量を人目にも、あたかも目の前に
商品が存在するかのような迫真性のある緻密な印刷が必要不可欠になります。発色が綺麗


従来型の染めプリントにはこのような緻密な印刷表現には限界がありますが、
この点をブレークスルーしたのが反応インクジェット方式の印刷になる訳です。


反応染料とはどんな染色方法?のれんに写真を印刷することも可能!

 

お店ののれんなどに、有名人の写真などが写っているのれんを見たことがないでしょうか。
一般的なのれんのようなつるつるな材質のものにどのようにして印刷しているのでしょうか。



そのような際には、反応染料という染料を使っているのがほとんどです。
反応染料とは、1956年にイギリスのICI社が開発したものです。


染色中に繊維と化学反応して繊維に固着する染料の総称のことです。
色が鮮やかに出て、写真などの素材の色をほぼ再現できるほか、
強い日光を浴びても日焼けしにくい、選択に強いなどという特性があります。


こうした特徴から、のぼりなどの1日中外に設置するような掲示物に使用されることが多いのです。


この反応染料は家庭でも材料を揃えれば作ることが可能です。
ソーダ灰などのアルカリ剤を水に溶かし、Tシャツなどの繊維製品をその水溶液の中に入れ、
一定の時間置き、水洗いなどの後処理をし、脱水・乾燥させればお好みの色に染めることが出来ます。

 

表現にこだわって差別化を図る


反応インクジェットの特徴としては、発色がきれいで写真撮影も可能な点を指摘することが出来るでしょう。


このようなメリットが可能になるのは、直接生地にインクを噴射する方式で印刷することにあります。
色の数や線の幅などの制限を受けることがないので表現方法上の制約はほとんどありません。


写真だけでなくCGなどの複雑な対象をフルカラーで再現することが可能になっています。


反応インクジェット方式でのれんを作成することには、高度な表現が簡単に実現できる訳ですが、
訴求力を高めるためにはアングルやアイレベルをどこに設定して、写真素材などの
持ち味を活かすのかがポイントになると言えます。


単純に商品を中央に配置しただけでは、通行人の視線を惹きつけるのには
物足りない部分があることは否定できません。


公衆が普通に通行しながら、目的地へ向かう途上に何気なく投げる視線の延長線上に
存在することを前提にして、一瞬視野に入っただけで釘付けにする魅力を持っているのかがポイントになります。


単なる情報発信にとどまらず、集客に繋がる魅力を感じさせる意匠の実現が重要です。